「レンタルスペースって、本当に需要があるの?」
「今から開業しても遅くない?」
「東京なら需要がありそうだけど、地方でも稼げる?」
レンタルスペースの開業を考えている人なら、一度はこのような疑問を持つのではないでしょうか。
結論から言うと、レンタルスペースの需要は拡大しています。
しかも、単なる一時的なブームではありません。
企業の決算資料では、レンタルスペース市場について2022年度の3,797億円から2032年度には1.7兆円へ拡大する推計が示されています。
年平均成長率は**25.4%**です。
さらに、国内最大級のレンタルスペース予約サービス「インスタベース」では、2026年5月時点で全国46,000件以上のスペースを掲載し、年間サイト訪問者数は3,100万人を超えています。
では、なぜレンタルスペースの需要は伸びているのでしょうか。
この記事では、公開されているデータをもとに、
- レンタルスペース市場の規模
- 市場がどれくらい成長するのか
- 実際に何人が利用しているのか
- 人気の利用用途
- ビジネス利用の割合
- 地方にも需要があるのか
- どんなスペースが今後有望なのか
- レンタルスペースは今から開業しても儲かるのか
まで詳しく解説します。
目次
レンタルスペースの需要はある?結論は「かなり大きい」

まず最も重要な結論です。
レンタルスペースには、すでに大きな市場が存在しています。
株式会社Rebaseが公開している資料では、レンタルスペース市場について以下の推計が示されています。
| 年度 | レンタルスペース市場 |
|---|---|
| 2022年度 | 3,797億円 |
| 2032年度 | 1.7兆円 |
| 年平均成長率 | 25.4% |
つまり、単純計算すると約10年間で、
3,797億円 → 1兆7,000億円
まで市場が拡大するという推計です。
これは約4.5倍の市場規模です。
もちろん、これは将来予測であり、1.7兆円になることが保証されているわけではありません。
しかし、レンタルスペース市場が「すでに存在する小さな市場」ではなく、今後も大きな成長が期待されている市場であることは分かります。
【重要】レンタルスペース市場は約1.7兆円まで成長すると推計
Rebaseの資料では、「スペースシェア市場」全体についても大きな成長が予測されています。
2032年度のスペースシェア市場は、
4.8兆円
と推計されています。
その中でも「レンタルスペース市場」は、
1.7兆円
とされています。
さらに、レンタルスペース市場の年平均成長率は、
25.4%
とされています。
これは非常に高い数字です。
例えば、年平均25.4%で成長すると仮定すると、現在の市場規模が数年で大きく変化する可能性があります。
市場規模のイメージ
2022年度
3,797億円
↓
2032年度
1兆7,000億円
単なる「レンタル会議室」だけではなく、
- パーティー
- 撮影
- セミナー
- 会議
- テレワーク
- ダンス
- ヨガ
- ゴルフ
- イベント
- 勉強
- 推し活
など、利用目的が広がっていることも市場拡大の要因です。
インスタベースの利用規模から見ても需要は大きい

市場規模だけでは、
「本当に一般の人がレンタルスペースを利用しているの?」
という疑問が残ります。
そこで、実際のプラットフォームの規模を見てみましょう。
レンタルスペース予約サービス「インスタベース」は、2026年5月時点で、
全国46,000件以上
のスペースを掲載しています。
さらに、
年間サイト訪問者数3,100万人超
となっています。
これはかなり重要な数字です。
つまり、レンタルスペースを探している人が、年間を通して非常に多く存在していることが分かります。
しかもインスタベースは2014年にサービスを開始しており、2026年には12周年を迎えています。
一時的なブームではなく、時間貸しで場所を借りるという行動そのものが定着してきていると考えられます。
レンタルスペースは「何に使われている?」
レンタルスペースの需要を考えるとき、最も重要なのが「利用目的」です。
現在のレンタルスペースは、会議室だけではありません。
代表的な用途には、
- 会議
- テレワーク
- セミナー
- 撮影
- パーティー
- 飲み会
- 女子会
- 誕生日会
- 推し活
- ダンス
- ヨガ
- フィットネス
- マッサージ
- ネイル
- 料理教室
- ワークショップ
- 勉強会
- コワーキング
- ゴルフ練習
などがあります。
つまり、
「場所を借りる理由」が増えている
ことがレンタルスペース市場の強みです。
特に注目したいのが「ビジネス利用」

レンタルスペースというと、
「パーティーをする場所」
というイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、実際にはビジネス用途も重要な需要になっています。
Rebaseの発表によると、インスタベースでは近年ビジネス利用者が増加し、**利用数に占めるビジネス利用の割合が36%**となっています。
つまり、約3回に1回以上がビジネス関連の利用ということです。
これはレンタルスペース運営者にとって非常に重要なデータです。
例えば、
- 会議
- 商談
- 面接
- オンライン会議
- セミナー
- 作業
- 打ち合わせ
- 撮影
などは、平日の昼間にも利用されます。
パーティー需要だけを狙うよりも、ビジネス需要を取り込むことで平日の稼働率を高められる可能性があります。
「カフェではなくレンタルスペース」が選ばれる理由
レンタルスペースの需要を支えている要因の一つが、
「場所を確保したい」
というニーズです。
例えば、仕事をしたい人がカフェへ行っても、
- 席が空いていない
- 長時間利用しづらい
- 周囲の音が気になる
- 電源がない
- オンライン会議ができない
- 周囲に会話が聞こえてしまう
といった問題があります。
実際にRebaseも、カフェで作業する際に席を確保しづらい「カフェ難民」の状況を背景に、ワークスペースの需要が高まっていると説明しています。
つまり、
「家では仕事ができない。でもカフェも使いにくい」
という人にとって、レンタルスペースが第三の選択肢になります。
地方でもレンタルスペースの需要はある?

ここも非常に重要です。
「レンタルスペースは東京だけのビジネスなのでは?」
と思う人もいるでしょう。
しかし、インスタベースでは近年、地方都市への利用拡大も確認されています。
2026年4月のRebaseの発表では、これまで東京・大阪などの大都市圏が中心だったビジネス利用が地方にも広がっており、
甲信越・北陸エリア、北海道・東北エリアでは前年同月比で利用数が大きく伸びている
とされています。
これは地方でレンタルスペースを開業したい人にとって注目すべきデータです。
もちろん、
「地方ならどこでも儲かる」
という意味ではありません。
しかし、
地方=レンタルスペースの需要がない
とは言えなくなっています。
むしろ地方では、都市部と違った需要を狙える可能性があります。
地方で狙いやすいレンタルスペース
地方では、単純な「おしゃれなパーティールーム」だけではなく、地域に不足している施設を作ることが重要です。
例えば、
① 会議・商談スペース
駅前や市街地なら、出張者やフリーランスなどをターゲットにできます。
② コワーキングスペース
Wi-Fi・電源・モニターなどを整備すれば、テレワーク需要を狙えます。
③ 撮影スペース
自然光や内装を活かした写真・動画撮影スペースです。
④ ダンス・ヨガスペース
鏡や床材などを整備することで、個人レッスンや自主練需要を狙えます。
⑤ インドアゴルフ
地方でもゴルフ需要があるエリアなら、レンタルスペースとの相性が良いジャンルです。
実際、インスタベースではゴルフ練習場・シミュレーションゴルフ施設の掲載数が2025年2月時点で145スペースまで拡大していました。
レンタルスペースの需要が伸びる理由5つ

1.働き方が変化した
テレワークやオンライン会議の普及によって、
「会社以外で仕事をする」
という行動が一般化しました。
その結果、
「仕事をするための場所を時間単位で借りる」
という需要が生まれています。
2.個人がイベントを開催しやすくなった
以前ならイベント開催には、
- 会場探し
- 電話予約
- 契約
- 鍵の受け渡し
など、多くの手間が必要でした。
現在はスマートフォンから時間単位で予約できるため、個人でも気軽に利用できます。
3.空き物件を有効活用できる
レンタルスペースは、空きテナントや空き部屋を活用する方法としても注目されています。
特に、
「店舗としては採算が合わないが、時間貸しなら成立する」
という物件が存在します。
4.用途が増えている
レンタルスペース=会議室ではありません。
現在では、
「仕事」
「遊び」
「撮影」
「運動」
「学習」
など、さまざまな用途で利用されています。
用途が増えれば、それだけ市場そのものが広がります。
5.無人運営との相性が良い
スマートロックなどの入退室管理システムを利用すれば、
予約 → 決済 → 入室 → 利用 → 退室
までをオンライン化できます。
実際、RebaseとPhotosynthは2025年に、レンタルスペース向けの「instabase with Akerun」を提供開始し、スペース運営のDX化・無人化を進めています。
これは、レンタルスペースを副業・小規模ビジネスとして運営したい人にとって大きなポイントです。
では、今からレンタルスペースを開業しても遅くない?
ここまでを見ると、
「市場が成長しているなら、今から始めれば儲かるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、ここには注意が必要です。
市場が成長していることと、すべてのスペースが儲かることは別問題です。
インスタベースだけでも、2026年時点で全国46,000件以上のスペースがあります。
つまり、競争もすでに存在します。
そのため、
「部屋を借りて家具を置けば儲かる」
という時代ではありません。
重要なのは、
「そのエリアで何が不足しているのか」
を考えることです。
これから需要を狙うなら「用途特化型」が強い
これからレンタルスペースを始めるなら、
何でもできる部屋
よりも、
特定の目的に最適化された部屋
の方が差別化しやすいでしょう。
例えば、
会議特化
- 大型モニター
- ホワイトボード
- Wi-Fi
- 電源
- 防音
撮影特化
- 自然光
- 背景
- 撮影機材
- メイクスペース
推し活特化
- 大型モニター
- LEDライト
- 飾り付け
- 撮影スペース
ダンス特化
- 大型ミラー
- 防音
- スピーカー
- 広い床
ゴルフ特化
- シミュレーター
- 完全個室
- 24時間利用
- 無人運営
などです。
「誰でも使える部屋」ではなく、
「○○をするなら、この部屋」
を作ることが重要です。
レンタルスペースの需要を判断する3つの数字

開業前には、市場全体の数字だけではなく、自分が出店するエリアの数字を見る必要があります。
特に重要なのが次の3つです。
① 周辺の競合スペース数
インスタベースやスペースマーケットなどで、
駅から徒歩15分圏内
など、実際の商圏で検索します。
② 競合の価格
例えば周辺スペースが、
1時間1,000円
なのか、
1時間3,000円
なのかで、収益モデルが大きく変わります。
③ 競合のレビュー数
レビュー数は、そのエリアで実際に利用されているかを判断する材料になります。
価格だけではなく、
レビュー数・評価・予約可能時間
もチェックしましょう。
レンタルスペースの需要を調べるなら「検索数」だけでは不十分
「レンタルスペース」というキーワードの検索数だけを見て、
「検索数が多いから需要がある」
と判断するのは危険です。
なぜなら、利用者は必ずしも、
「レンタルスペース」
という言葉で検索するとは限らないからです。
例えば、
- 東京 会議室
- 新宿 撮影スタジオ
- 渋谷 パーティールーム
- ○○駅 テレワーク
- ○○駅 ダンススタジオ
- ○○市 推し活
- ○○駅 貸切スペース
- ○○市 ヨガスタジオ
などで検索します。
つまり、需要調査では、
「レンタルスペース」という市場名ではなく、利用目的ごとの需要を見る
ことが重要です。
【結論】レンタルスペースの需要は「ある」のか?
改めて数字を整理します。
市場規模
2022年度
3,797億円
↓
2032年度予測
1.7兆円
年平均成長率
25.4%
インスタベース
掲載スペース
46,000件以上
年間サイト訪問者
3,100万人超
ビジネス利用
インスタベースの利用数に占めるビジネス利用
36%
地方需要
北海道・東北、甲信越・北陸などでもビジネス利用が前年同月比で大きく伸長。
これらを総合すると、
レンタルスペースには明確な需要があり、市場自体も成長が期待されている
と言えます。
ただし、
「需要がある=どこで開業しても儲かる」ではありません。
今から参入するのであれば、
市場が伸びているか
だけを見るのではなく、
「自分が出店するエリアで、どの用途のスペースが不足しているか」
を調べることが重要です。
特に今後は、
会議・テレワーク・撮影・推し活・ダンス・ヨガ・ゴルフなど、目的を明確にした「用途特化型レンタルスペース」
が有力な選択肢になるでしょう。
参考データ
- 株式会社Rebase「事業計画及び成長可能性に関する事項」:レンタルスペース市場3,797億円→1.7兆円、CAGR25.4%
- 株式会社Rebase「インスタベース12周年」:全国46,000件以上、年間サイト訪問者3,100万人超
- 株式会社Rebase:ビジネス利用36%
- 株式会社Rebase:地方エリアのビジネス利用拡大






